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第3回  

 第3回『今出来ることは今やろう !』

今年も余すところ二日となりました。
みなさまにとってどんな年でしたか ?
私は公私共々色々と大きな出来事がありました。

先ずは昭和音楽大学で教え始めたこと。
母校の桐朋でしばらくの間『デュオ・室内楽』の指導をしたことがありますが、
それ以外は大学には所属することなくこの歳までやってきました。

実は私、大学卒業と同時に某音大講師に内定していました。
当時お世話になっていた先生にそのことを報告したら、
「そんなの止めなさいよ、
大学なんかに居たら自分の思うような演奏も指導も出来ないわよ !」
と一蹴されました。

その先生は少し前に大学に辞表を叩きつけて(かどうか知りませんが)
辞めたばかりだったのです。

敬愛する恩師の言葉に背くことなんて出来ません。
先生の教えをひたすら守り通すことウン十年。

でも
お陰様で先生の言葉通り
どこにも所属することなく仕事を続けてきたので、
本当にやりたいことをやりたいタイミングでやってこれました。
私なりの演奏法、指導法を模索し続けられたのも
このお陰だと思っています。

ですから
このまま一生どこにも所属しないで終えるつもりでした。

その考えを変えてくださったのは
江口文子先生や昭和音大の方々です。

昭和音楽大学、短期大学で指導を始めてはや8ヶ月。

はじめは登下校の時に出席札の裏表を間違えて
ズット大学に住み着いていることになっていたり
レッスン室の鍵を間違えたり(つい最近もやりましたが・・)
タイムカードの使い方が分からなかったり
学生の試験の申込をやり忘れたり
等々数え切れない失敗を繰り返しました。

やっと少し慣れてきたところです。

私の担当の7人は全員1年生です。
大学のピアノ科1名
作曲専攻1名
副科ピアノ4名(ヴァイオリン、チェロ、コントラバス、電子オルガン各1名)
そして短大のピアノ科1名
みんな素直で可愛い子達です。

大学には半日だけなら、とOKしたので、
毎週金曜日の朝9時から午後2時まで休憩なしで7名のレッスンをします。
専科1時間、副科30分づつ計5時間。

途中レッスンをしながら昼食のおにぎりをパクついています。
生徒さん、そして昭和音大の方
ごめんなさい !

そして
慌てて大学を後にして自宅に戻り3時から自宅レッスン開始。
このように金曜日は(も!?)慌ただしく過ごしています。

でも
とっても楽しいです。
本当にストレスの無い大学で
生徒さん達は幸せだな、といつも思っています。

そのような訳で皆さんに
「昭和音大 いいわよ~!」と言っていて気付いてみたら、
私のところの高校三年生の生徒3名全員が昭和音大を志望し、
実際に全員が指定校推薦試験で合格しました !

嬉しいけれど大変(汗;)
来年度はどうしよう・・・、と目下頭を痛めています。
まあ何とかしますからみなさん心配しないでね。



そしてそして

プライベートで起こった今年最大の事件は
七月に母が脳卒中で倒れたことです。

四月にはピティナ小金井ステップに5年連続『室内楽体験』で参加。
継続五回表彰を受けたばかりでした。
多摩川ステーション代表の中川さとみさんの特別の計らいで
素晴らしい花束まで戴いて・・・。

いつもお相手してくださるヴァイオリンの中川和歌子さん
チェロの堀内詩織さんのお二人は、
若くてきれいで優しくて、そしてものすごくお上手
それに
母のピアノの指導をしてくださった私の門下生の金子詠美さん、
松本裕子さんや青木美樹さん
みなさん優しい方達ばかり。

中川さとみさんをはじめ、この応援団のお陰で
母は五回表彰を受けることが出来ました。

ステップの講評の時間の『サプライズ』で母への花束贈呈では
不覚にも泣いてしまいました。

その時に
中川さんが「次は10回表彰目指して頑張ってください
と言ってくださったのに
私は
「そんな~無理だわ~」と心の中で思ってしまった。

あの時
「そうよ、次は10回表彰だ!」
って思わなかったから母が倒れてしまった・・・って本気で後悔しました。

来年の3月にピティナ町田支部の『継続表彰コンサート』が開催されます。
私もゲストとして演奏を依頼されました。
このコンサートは町田支部会員の生徒さんで五回以上の継続表彰を受けている方なら
誰でも出演できます。チラシを見ながら
「母に演奏させてあげたかったな」
と思いました。



去年「当たり前」だったことが今年は「当たり前」ではなくなってしまいました。
今年「当たり前」のことは来年は「当たり前」ではないかも知れません。

昨年の秋は中学受験する息子の為に
仕事の合間を縫って学校見学に出掛けましたが、
今年は母の施設見学。

ああ人生ってこんなものなんだな~と複雑な気持ちです。

でも
息子を可愛がり一生懸命子育ての協力をしてくれた母のことだから
倒れたのは受験準備中だった「去年」ではなくて「今年」だったのかな~
とも思います

去年は息子の受験で行けなかったスイス旅行。
今年はまた家族で行く予定で母も楽しみにしていました。
その旅行の出発2日前に倒れた母

今まで何回母とスイスに行ったでしょう。
スイス以外にもイギリス、ドイツ、オーストリア、イタリー、デンマーク、
カナダ、アメリカ、香港、タイ・・・
たくさんの国に一緒に旅しました。

もう一緒に海外に連れて行ってあげることもないのかなと思うとすごく寂しいけれど
これまでの思い出を大切にしたいと思うし
これからも近くの温泉なら行けるかな
なんて考えてチョッピリ楽しみにしています。

取り敢えず
バリアフリーでない我が家にはもうしばらく戻れそうもないので
大晦日からお正月に掛けては近くのホテルのバリアフリールームを予約しました。
ほんの気持ちだけ旅行気分を味わわせてあげたいです。



今年最後の『サロン』でのおしゃべり
最後は少し暗い話しになってしまいましたが
『今出来ることは今やろう !』

遊びも勉強も何でも
「いつかやろう」ではなくて
出来る時にやった方が良いかな、と強く思った1年でした。

さあ来年はどんな素晴らしい事、ステキな出会いが待っているのかな
ワクワクドキドキしながら
これから門下生の忘年会に行ってきま~す!



2008年12月29日  多喜靖美

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